ご自宅の階段について、意識して考えたことはありますか?
家の中心にあって毎日利用する場所でありながら、意外にも「ただ上り下りする場所」として深く考える機会は少ないかもしれません。
特に築年数が経過した住宅や、昔ながらの設計の階段は、その段差(蹴上げ・踏面)に潜む将来的なリスクが見過ごされがちです。
この記事では、現在何気なく利用している階段の「段差」が、将来的にあなたの暮らしや安全にどのような危険をもたらす可能性があるのかを徹底解説します。
そして、そのリスクを未然に防ぎ、安心で快適な住まいへと変えるための具体的なリフォームのポイントについて、福山市の皆さまに向けてお伝えします。
1. その階段、本当に安全ですか?~高齢化社会における段差のリスク

階段は「家の中の危険地帯」
厚生労働省の統計などを見ても、不慮の事故による死亡原因のうち、住居での転倒・転落が大きな割合を占めていることがわかります。
その中でも、最も事故が起こりやすい場所の一つが階段です。
特に、これから迎える超高齢社会において、階段の安全性は家の寿命そのものに関わる重要なテーマとなります。
今は何の問題もなく上り下りできているとしても、10年後、20年後のあなたの身体、そしてご家族の身体にとって、今の階段は本当に安全と言えるでしょうか?
「危険な階段」が持つ2つの特徴
危険な階段とは、主に以下の2つの要因を持つものです。
① 蹴上げ(けあげ)が高すぎる
蹴上げとは、段の垂直方向の高さのことです。昔の日本の住宅では、建築基準法が現在ほど厳しくなかったこともあり、非常に蹴上げの高い急な階段が多く見られます。
蹴上げが高いと、階段を上る際に足を高く持ち上げる必要があり、膝や腰への負担が大きくなります。
若いうちは平気でも、年齢を重ねて筋力が衰えたり、関節に痛みが出たりすると、この「高い蹴上げ」が大きな転倒リスクへと変わります。
わずか数センチの違いが、日常の「負担」から「危険」へと変わる境界線なのです。
② 踏面(ふみづら)が狭すぎる
踏面とは、足を乗せる段の水平部分の奥行きのことです。
踏面が狭いと、足を乗せられる面積が小さくなり、バランスを崩しやすくなります。
特に降りる際、足全体を乗せきれずに、つま先だけが段に乗っている状態では、少しの油断で滑ったり、体勢を崩してしまいがちです。
また、踏面が狭いと、急いでいるときや荷物を持っているときに、無意識に危険な降り方(斜めに降りるなど)をしてしまう原因にもなります。
将来の暮らしに潜む具体的な3つの危険
古い設計の階段が将来もたらす具体的な危険は、単なる転倒事故に留まりません。
- 1.転倒・滑落による重傷リスク
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階段からの転落は、骨折や頭部外傷といった重篤な怪我につながりやすく、特に高齢者にとっては寝たきりの原因になりかねません。
- 2.膝・腰への慢性的な負担
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高すぎる蹴上げは、毎日の上り下りのたびに膝関節や股関節に過度な負担をかけ、変形性関節症などの原因となり、日常生活の質(QOL)を著しく低下させます。
- 3.住まい全体の利用制限
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階段の利用が困難になることで、生活スペースが1階のみに限定されてしまい、2階にある寝室や収納スペースの利用を諦めざるを得なくなるなど、住宅全体の機能が制限されてしまいます。
2. 安全な階段とは?~建築基準法と「理想の段差」

では、安全で快適な階段とはどのような基準を満たしているのでしょうか。
現在の建築基準法や、バリアフリーの観点から理想とされる数値を見てみましょう。
建築基準法が定める最低限の基準
現在の建築基準法では、住宅の階段について以下の数値が最低限の基準として定められています。
- 蹴上げ(高さ): 23cm以下
- 踏面(奥行き): 15cm以上
ただし、これはあくまで最低限の基準であり、安全で使いやすい階段とは言えません。
昔の住宅の中には、この基準ギリギリ、あるいは超えているものも存在するため、まずはご自宅の階段を測ってみることをおすすめします。
理想的な階段の「黄金比」
より安全で、昇降しやすいとされる理想的な数値の組み合わせは、以下の通りです。
| 項目 | 理想的な数値 | 備考 |
| 蹴上げ(高さ) | 18cm~20cm | 18cm程度が最も上りやすいとされる |
| 踏面(奥行き) | 22cm~24cm | 足全体が乗せられるサイズを確保 |
この数値は、人が最も無理なく、疲れにくい歩調で上り下りできる「段差の黄金比」とも言われています。
この数値に近い階段にリフォームすることで、日々の生活が劇的に楽に、そして安全になります。
知っておきたい「段差のバラツキ」の危険
階段の安全性で非常に重要なのが、「段差の均一性」です。
たとえ蹴上げが低くても、段と段の間に1cmでもバラツキがあると、人間の脳が記憶しているリズムが狂い、つまずきやすくなります。
古い階段では、施工の精度や、後から床を重ね張りしたなどの理由で、一番上と一番下の段差が他の段と異なるケースが非常に多く、これが盲点となって事故を引き起こすことがあります。
リフォームの際には、この段差の均一化が最も重要な作業の一つとなります。
3. 福山市でできる!階段の段差を解消するリフォーム術

福山市内でご自宅の階段に不安を感じ始めた方は、リフォームによる「段差の解消」を検討しましょう。
階段のリフォームは、ただ交換するだけでなく、住まいの価値と安全性を大きく高める投資です。
① 階段の架け替え・段数の増加
最も抜本的な解決策は、階段全体を新しいものに架け替えることです。
現在の急な階段を、理想の黄金比に基づいた蹴上げの低い階段へと変更します。
蹴上げを低くすると、必然的に全体の段数が増え、階段が占めるスペース(長さ)が長くなります。
このため、階段を設置する場所(間取り)の調整が必要になるケースもあります。
メリット: 段差を理想的な数値にでき、安全性と快適性が飛躍的に向上する。
デメリット: 間取り変更を伴うことがあり、工事の規模が大きくなる。
② 緩やかな勾配への変更(Uターン型、L字型への変更)
スペースに余裕がある場合は、直線で急勾配だった階段を、途中で折れ曲がるL字型やU字型の階段にリフォームすることも有効です。
曲がりの途中に踊り場を設けることで、万が一転倒した場合でも、最後まで滑落することを防ぐ「クッション」の役割を果たします。
また、踊り場は休憩スペースとしても利用でき、特に高齢の方の負担を大きく軽減します。
③ 手すりの設置と仕上げ材の工夫
段差そのものを変えるのが難しい場合でも、安全性を高める工夫は可能です。
- 1.手すりの設置
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階段の上り下りをサポートし、バランスを崩した際に体勢を立て直す命綱となります。両側に設置することが理想的です。福山市では、介護保険を利用した住宅改修の対象となるケースもありますので、ぜひご相談ください。
- 2.滑りにくい仕上げ材
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踏面にカーペットや滑り止め加工がされた床材(ノンスリップ材)を施工することで、足が滑るリスクを大きく減らせます。また、段の先端に目立つ色の滑り止めテープや加工を施すことで、段差を視覚的にわかりやすくする効果もあります。
- 3.照明の強化
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階段に十分な明るさを確保すること、特に足元を照らすフットライトを設置することは、段差の見誤りによる事故を防ぐ上で非常に重要です。
4. リフォーム成功の鍵は「福山地域の特性」を知る業者選び

福山市は、古くからの歴史を持つ住宅から、新しい分譲住宅まで、多様な建築様式が見られます。
特に古い住宅では、階段の設計が現代の基準からかけ離れているケースも少なくありません。
階段のリフォームを成功させる鍵は、福山市の住宅の特性を熟知し、お客様のライフスタイルや将来の計画に合わせた最適なプランを提案できる業者を選ぶことです。
地域密着の業者が優れている理由
- 1.気候・環境を考慮した提案
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瀬戸内海に面した福山市特有の気候(湿気など)を考慮し、階段の材質や滑り止め加工などの提案ができます。
- 2.補助金・制度への精通
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介護保険や自治体のバリアフリーリフォームに対する補助金制度は、地域によって詳細が異なります。福山市の制度に精通している業者であれば、最大限に補助金を活用できる提案が可能です。
- 3.迅速な対応
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緊急時の対応や、工事期間中の細かな打ち合わせも、地域に根差した業者の方がスムーズに進められます。
階段の段差解消リフォームは、単なる工事ではなく、将来の安心と快適な暮らしを買うための重要な投資です。
まずは、現状の階段がどれほどの危険をはらんでいるのか、専門家による無料診断を受けてみることから始めてみましょう。
最後に
階段の段差は、多くの場合、若いうちは「少し急だな」と感じる程度で終わってしまいます。
しかし、その「少し急」こそが、将来、あなたの、あるいはご家族の安全を脅かす大きなリスクへと変わります。
「まだ大丈夫」ではなく、「まだ元気なうちに」安全対策を講じることが、長く健康的に暮らすための賢い選択です。
福山市でリフォームのことならReくらすにおまかせください。

私たちReくらすは、福山市に根差したリフォーム専門業者として、地域の皆様の安全で快適な住まいづくりをサポートしています。
特に、今回の記事で取り上げた階段の段差解消やバリアフリーリフォームにおいては、豊富な実績と専門知識を活かし、お客様一人ひとりのライフプランに合わせた最適なリフォームプランをご提案いたします。
現在の階段の段差を計測し、将来のリスクを診断する無料相談を実施中です。
「今の階段は急すぎる気がする」「将来、親と同居する前に安全な階段にしておきたい」など、どのようなお悩みでも結構です。
福山市内の補助金制度の活用方法についても丁寧にご案内いたします。
安心の未来のために、ぜひ一度、Reくらすへお気軽にご相談ください。

















