福山市沼隈町にて、築74年の木造2階建て住宅を全面リノベーションしました。
今回の住まいづくりでは、古民家ならではの梁や柱、和室や建具などの趣をできるだけ残しながら、現在の暮らしに合わせて間取りや設備を大きく見直しました。
玄関を広くして吹き抜けを設けることで開放感を高め、和室をつなげて広々としたLDKへ。さらに、水回りの使いやすさや断熱性能、バリアフリーにも配慮しています。
「古い家の良さを残しながら、今の暮らしに合う住まいにしたい」
そんなご希望から生まれた、古民家リノベーションの施工事例をご紹介します。
築74年の古民家を全面リノベーション
今回リノベーションしたのは、築74年の木造2階建て住宅です。
ご相談時には、
・古民家ならではの梁や柱を活かしたい
・畳の部屋をフローリングにしたい
・玄関を広くしたい
・玄関上部を吹き抜けにして開放的にしたい
・LDKを広くしたい
・水回りを使いやすくしたい
・バリアフリーにしたい
・断熱性能を高めたい
・収納を増やしたい
といったご希望をいただきました。
既存住宅の良さを残しながら、これからの暮らしに必要な快適性や使いやすさを取り入れることを目指しました。
玄関を増築し、趣のある玄関へ
【BEFORE】

以前の玄関は、昔ながらの木製の引き違い戸でした。
木製の雨戸や、庭に面した2階の木製窓など、長い年月を重ねた古民家ならではの趣が残っていました。
一方で、玄関まわりはコンパクトで、現在の暮らしには少し使いにくい部分もありました。
【AFTER】

玄関は増築し、玄関前のポーチもゆとりのあるスペースを確保しました。
屋根は入母屋造りとし、瓦葺きに。鼻隠しには、もともとの造作に合わせて銅板を使用しています。
重厚感がありながら、古民家らしい趣を感じられる玄関に生まれ変わりました。
玄関ドアは、2枚の引き違い戸から4枚の引き分け戸へ変更。
さらに、玄関まわりの腰壁には、施主様のご自宅に眠っていた大理石を加工して使用しました。
思い出のある素材を新しい住まいに取り入れることで、古いものを大切に残しながら、新しい空間へとつなげています。
玄関ホールを広げ、吹き抜けのある空間へ
【BEFORE】

以前の玄関はコンパクトで、玄関を入るとすぐに靴を脱ぎ、式台から和室へ入る動線になっていました。
また、室内まで十分に光が届きにくく、玄関まわりは少し暗い印象でした。
【AFTER】

玄関ホールは広々としたスペースを確保し、一角には坪庭を設けました。
格天井や腰壁、坪庭が調和し、和の趣を感じられる落ち着いた玄関ホールになっています。
さらに、玄関から入ってすぐの和室上部は、2階の床を撤去して吹き抜けにしました。
2階の広縁にある窓から入った光が吹き抜けを通して1階まで届き、玄関ホール全体が明るく開放的な空間になっています。
古い階段を活かしながら、光を取り込む住まいへ
【BEFORE】

階段や階段まわりの手すりには、昔ながらの立派な木材が使われていました。
また、部屋と部屋が建具で仕切られていたため、空間が細かく分かれ、光も入りにくい状態でした。
【AFTER】

既存の階段と一部の手すりは残し、磨いて再生しました。
新たに造作した手すりも、以前のデザインに合わせながら高さを調整しています。
玄関ホールからLDK、階段へと続く部分には、壁ではなく縦格子デザインの4枚の建具を採用。
圧迫感を抑えながら、LDKから玄関ホールへ光を取り込めるようにしました。
建具を引き込めば、玄関ホールとLDKが一体となり、さらに広々とした空間として使うことができます。
寒さや使いにくさを解消した水回り
【BEFORE】

以前は洗濯機が屋外のボイラー横に設置されており、洗濯の際には勝手口から外へ出る必要がありました。
また、トイレはタイル貼りで、冬場には寒さを感じやすい状態でした。
浴室にも段差があり、床が滑りやすいなど、安全面や使いやすさの改善が必要でした。
【AFTER】

浴室はユニットバスへ変更しました。
保温性やお手入れのしやすさに加え、滑りにくい床材を採用することで、毎日安心して使いやすい浴室にしています。
トイレはタンクレスタイプへ変更し、すっきりとした空間に。
洗面脱衣室もゆとりを持たせ、洗面台と収納を2か所設けることで、朝の忙しい時間帯にも使いやすいようにしました。
さらに、脱衣室から勝手口を通って物干しテラスへ出られる動線をつくり、
「洗う → 干す → 取り込む」
という洗濯動線をスムーズにしています。
広々としたカウンタースペースは、取り込んだ洗濯物を畳む場所としても活用できます。
洗面ボウルの反対側には可動棚を設置し、タオルや着替えなどを収納できるようにしました。
和室をつなげて、開放的なLDKへ
【BEFORE】

以前は和室2部屋と廊下が建具で仕切られており、それぞれの空間が独立していました。
そのため、室内に光が入りにくく、広さを十分に活かしきれない状態でした。
【AFTER】

建具で仕切られていた空間の壁や柱を見直し、柱を抜いた部分には補強を施しながら間取りを変更。
広々としたLDK空間を確保しました。
LDKには床暖房を採用し、天井もできるだけ高くすることで、開放感のある空間にしています。
サッシも新しくすることで、自然光が入りやすい明るいLDKになりました。
キッチンにはアイランド型を採用し、背面には収納力のあるシステム収納を設置。
さらにパントリーも設け、食品や日用品をすっきり収納できるようにしています。
キッチンの背面側には脱衣室を配置し、家事動線にも配慮しました。
照明にはLEDダウンライトを採用。
キッチン上部とダイニングテーブルの位置にはスライドレールを設け、好みのペンダントライトを取り付けられるようにしています。
2階の和室を洋室と収納スペースへ
【BEFORE】

2階には和室が4部屋と広縁がありました。
今回のリノベーションでは、そのうち1部屋を残し、1部屋は玄関ホール上部の吹き抜けとして活用。
残りの2部屋は洋室へ変更しました。
【AFTER】

2階にはクローゼットを備えた洋室を2部屋確保しました。
また、梯子の上には小屋裏収納スペースを造作。
普段使わないものを収納できる、便利なスペースになっています。
広縁横の和室は吹き抜け空間として活用し、和風の大きなペンダントライトを設置しました。
1階から見上げたときにも印象的な、古民家ならではの大きな吹き抜けです。
古民家ならではの梁や小屋組みを活かす
AFTER|ギャラリー

離れの外壁も、母屋の漆喰塗りの外壁に色を合わせて塗装しました。
古民家全体の雰囲気を損なわないよう、既存の建物との調和を大切にしています。
AFTER|小屋組みを活かした空間

2階の部屋を仕切る壁の上部には、立派な梁や小屋組みが見える空間をつくりました。
梁の間にはアクリルパネルを取り入れることで、古民家らしい小屋組みを見せながら、光も取り込めるようにしています。
また、吹き抜け空間と各部屋のつながりにも配慮し、冷暖房効率にも考慮した計画としています。
冷暖房効率にも配慮しながら、古民家ならではの魅力を活かした空間です。
小屋裏収納は勾配天井とすることで、限られたスペースをできるだけ広く確保しました。
小さな窓も設け、明るさと換気にも配慮。
まるで秘密基地のような、遊び心のある小屋裏収納になっています。
普段使わないときには3枚の引き込み戸を収納することで、吹き抜け空間とつながる広々とした空間としても使えます。
収納スペースもしっかり確保し、洋服などもすっきり整理できるようにしました。
古民家の趣を残しながら、これからの暮らしへ
今回のリノベーションでは、玄関・LDK・水回り・2階・小屋裏収納など、住まい全体を見直しました。
築74年の住宅が持つ梁や柱、階段、建具、和の意匠など、残したいものはできるだけ活かしながら、現在の暮らしに必要な使いやすさや快適性を取り入れています。
玄関を広げ、吹き抜けをつくる。
和室をつなげてLDKを広くする。
屋外にあった洗濯機を室内へ移動する。
寒さを感じやすかった水回りを一新する。
2階の間取りを見直し、収納スペースを確保する。
このように、古い住まいの良さを残しながら、不便だった部分を一つずつ改善していくことも、リノベーションの魅力です。
「築年数が古いから建て替えるしかない」と考える前に、今ある建物を活かして暮らしを変えるという選択肢があります。
施工データ
工事場所:福山市沼隈町
邸名:M様邸
建物:木造2階建て住宅
築年数:約74年
工事内容:古民家全面リノベーション工事
工期:約8か月
工事費:約3,000万円
福山市で古民家リノベーションをご検討の方へ
「築年数の古い家を建て替えるか迷っている」
「古民家の梁や柱を残したい」
「昔ながらの和室を今の暮らしに合わせたい」
「寒さや段差を改善したい」
「水回りをまとめてリフォームしたい」
「家族が暮らしやすい間取りに変更したい」
このようなお悩みには、既存住宅を活かしたリノベーションという選択肢があります。
Reくらすでは、建物の状態や現在の暮らし方、ご家族のご希望を確認し、今ある住まいの魅力を活かしながら、これからの暮らしに合ったリノベーションをご提案しています。
福山市で古民家リノベーションや全面リフォームをご検討の方は、お気軽にご相談ください。
【関連ページ】
そのほかの古民家リノベーション工事など、施工事例はこちらでご紹介しております。
また、リノベーションの流れとよくある質問のページも、併せてご確認ください。

















